Web開発の手法にアジャイル型とウォーターフォール型があるって聞きました。どんな手法で違いが何か教えてほしいです。
作り方の違いなのですが、アジャイル型とウォーターフォール型について紹介しますね。
こんな人におすすめ
- アジャイル型について知りたい人
- ウォーターフォール型について知りたい人
- アジャイル型とウォーターフォール型の違いを知りたい人
- Web制作に携わる人
上記のような方におすすめの記事になっています。
わたしはWeb業界で20数年、働いているモノコト(@monokoto68)です。
これまで様々なWebサイト制作に携わってきました。
そんな現役WebディレクターがWebディレクターに必要なスキル「コミュニケーション」についてご紹介します。
Web開発には、アジャイル型開発とウォーターフォール型開発という2つの主要な開発手法があります。どちらの手法にもメリットとデメリットがあるため、プロジェクトの規模や特性に合わせて適切に選択することが重要です。
アジャイル型開発とは
アジャイル型開発は、小さな単位で開発を進め、各単位でのユーザーテストを行い、ユーザーからのフィードバックを受けて、修正を繰り返して、完成を目指す手法です。
アジャイル型開発では、以下の手順で開発を進めます。
アジャイル型の開発手順
- 開発チームとユーザーが集まり、要件を洗い出します。
- 要件を小さな単位に分割し、各単位の開発を進めます。
- 各単位の開発が完了したら、ユーザーにテストしてもらいます。
- ユーザーからのフィードバックを受けて、必要に応じて開発を修正します。
- 3~4を繰り返して、最終的な製品を完成させます。
Webサイト制作においては、例えば管理画面を開発する際に、機能ごとに開発し、レビューを受けて改善し、機能ごとに完成させる手法です。
アジャイル型開発のメリット・デメリット
アジャイル型開発は、以下のメリットがあります。
アジャイル型のメリット
- 仕様変更に柔軟に対応できる
- 開発にかかる時間を短縮できる
- ユーザーのフィードバックを反映させやすい
- 品質を向上させることができる
- チームのコミュニケーションを活性化できる
アジャイル型は、小さな単位で開発・レビュー・改善を繰り返すため、仕様変更があっても全体の改修にならず、修正が容易になり、品質を向上させることができます。
ユーザーのフィードバックを都度、受けることで完成時には顧客満足度の高いものが出来上がります。
ただし、アジャイル型開発には以下のデメリットもあります。
アジャイル型のデメリット
- 計画が立てにくい
- 品質管理が難しい
- 経験とスキルが必要な開発チームが必要
小さな開発を繰り返す際に、修正が何度も発生することがあり、スケジュール調整が難しくなる場合があります。
全体の開発目処が立てにくくなる傾向があります。
アジャイル開発は、ユーザーの要件が明確でない場合や、仕様変更が多い場合に有効な手法です。
ウォーターフォール型開発とは
ウォーターフォール型開発は、水が流れ落ちていくように、要件定義、設計、実装、テスト、運用の一連の各フェーズを順番に進めていく直線的なプロセスを特徴としています。各フェーズは、次のフェーズに進む前に完了する必要があります。
ウォーターフォール型開発では、以下の手順で開発を進めます。
- 要件定義:要求や目標を明確に定義します。
- 設計:機能の設計を行います。
- 実装:実際に開発します。
- テスト:品質や動作の確認を行います。
- 本番公開:テストが完了後、本番公開します。
- 運用:リリース後の保守や修正を行います。
ウォーターフォール型開発では、各フェーズが完了すると次のフェーズに進むため、変更や修正が必要な場合には前のフェーズに戻ることが難しい特徴があります。
計画的な進行と文書化された要件が求められます。
ウォーターフォール型開発のメリット・デメリット
ウォーターフォール型開発は、以下のメリットがあります。
ウォーターフォール型のメリット
- スケジュールが立てやすい
- 品質を向上させやすい
- リソースの効率的な利用が可能
ウォーターフォール型は、各フェーズが完了してから次のフェーズに取り掛かるため、スケジュール管理がしやい傾向にあります。
また、各フェーズでまとまったリソース管理が可能になり、効率的に開発が進められます。
例えば、デザインフェーズで、デザイナーのリソースを集中させることが可能になります。
ウォーターフォール型のデメリット
- 仕様変更への対応が難しい
- 開発期間が長くなる可能性がある
ウォーターフォール型は、次のフェーズに進んだあとに、仕様の追加・変更が生じたとき、前フェーズに戻って対応する必要が出てくるため、変更への対応が難しくなります。
フェーズを完了しないと次に進むことができないため、場合によっては開発期間が長くなる可能性があります。
アジャイル型開発とウォーターフォール型開発の違い
アジャイル型開発とウォーターフォール型開発の主な違いを比較すると以下になります。
アジャイル型 | ウォーターフォール型 | |
---|---|---|
メリット | ・仕様変更に柔軟に対応可能 ・フィードバックを反映させやすい | ・スケジュールが立てやすい ・リソースの効率的な利用が可能 |
デメリット | ・計画が立てにくい ・品質管理が難しい | ・仕様変更への対応が難しい ・開発期間が長くなる可能性がある |
適した開発 | ・アプリなどのソフトウェア開発 | ・Webサイト制作 |
アジャイル型開発とウォーターフォール型開発のメリット・デメリットがそれぞれありますが、プロジェクトの特性に応じて手法を選択し成功に導きましょう。
アジャイル型開発とウォーターフォール型開発の選び方
アジャイル型開発
仕様変更が多いプロジェクトや、開発期間を短縮したいプロジェクトには、アジャイル型開発などの他の開発手法が適している場合があります。
アプリケーションなどのソフトウェア開発には、アジャイル型が適しています。
ウォーターフォール型開発
仕様が明確で、変更が少ないプロジェクトや、品質を重視するプロジェクトに適しています。
Webサイト制作においては、ウォーターフォール型開発を採用されることが多いのではないでしょうか。
基本の開発手法はウォーターフォール型をとりつつも、部分的にアジャイル開発を行いながらプロジェクトを進めることもあります。状況に応じて対応することが大切です。
まとめ:【Web開発】アジャイル型とウォーターフォール型の違いについて
アジャイル型開発とウォーターフォール型開発にはメリット・デメリットがあります。
違いを表にまとめると以下となります。
アジャイル型 | ウォーターフォール型 | |
---|---|---|
メリット | ・仕様変更に柔軟に対応可能 ・フィードバックを反映させやすい | ・スケジュールが立てやすい ・リソースの効率的な利用が可能 |
デメリット | ・計画が立てにくい ・品質管理が難しい | ・仕様変更への対応が難しい ・開発期間が長くなる可能性がある |
適した開発 | ・アプリなどのソフトウェア開発 | ・Webサイト制作 |
Webサイト制作においては、要件定義→設計→デザイン→コーディング→開発→テスト→本番公開という工程があることからウォーターフォール型の開発が適していると言えます。